■不貞行為とは
婚姻関係や内縁関係、婚約関係にある男女の一方がそのもう一方以外の異性と肉体関係を持つ行為のことをいい、一般的には「不倫」や「浮気」とも呼ばれます。民法770条1項1号は、「配偶者に不貞な行為があったことき」が裁判所に離婚の訴えを提起する理由となる旨を定めています。
不貞行為に該当するものとしては、上述の通り、異性との肉体関係があります。また、直接的に異性との肉体関係を証明できなくとも、性行為を行うことを目的とした施設であるラブホテルに入店する行為を証明することによっても、異性との肉体関係の存在を推認できる場合があります。
これとは反対に、不貞行為とは認められないものとしては、キスやハグのみで肉体関係があったとはいえないような異性関係や、婚姻関係や内縁関係の破綻後に生じた異性との肉体関係があります。
■不貞行為が原因で行う離婚手続きの流れ
⑴離婚の種類
一般に離婚には、協議離婚や調停離婚・裁判離婚といった種類があります。協議離婚とは、夫婦間での協議によって行う離婚であって、裁判所の介入を挟まないものをいいます。この場合には、夫婦間で離婚に際しての財産分与や慰謝料に関する合意を行ったうえで、離婚届を役場に提出します。
これに対して、調停離婚・裁判離婚は、夫婦間での協議がまとまらない場合に、調停委員や裁判所を通して離婚を行うもので法的効力を持つものをいいます。このような手続きによる場合、離婚をするかどうかのみならず、離婚をする場合の具体的な条件等についてもすべて調停委員や裁判所を介入させて決めていくこととなります。
夫婦間の離婚は協議離婚による場合が多く、不貞行為が原因で行う離婚手続きの場合もその例外ではありません。もっとも、不貞行為を行った配偶者が離婚に合意せず、協議離婚が困難となる場合も十分に考えられます。このような場合、不貞行為をされてしまったことにより離婚を考えている方としては、上記のように、不貞行為を法律上の離婚事由として、家庭裁判所による離婚調停を経て裁判離婚を行うこととなります。
■注意点
不貞行為を理由とした離婚の場合には、不貞行為の存在を証明する証拠を収集しておくことが大変重要です。写真やレシートといった記録を事前に用意しておくことをおすすめいたします。
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不倫などの不貞行為が原因で離婚する場合の手続きの流れ
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東山法律事務所(大阪府大阪市/北区)|不倫などの不貞行為が原因で離婚する場合の手続きの流れ