相続人と連絡が取れない場合の対処法と注意すべきポイント

東山法律事務所(大阪府大阪市/北区)|相続人と連絡が取れない場合の対処法と注意すべきポイント

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相続人と連絡が取れない場合の対処法と注意すべきポイント

相続人の中に連絡が取れない人がいると、相続手続きが滞ってしまいます。
今回は相続人と連絡が取れない場合の対処法と注意すべきポイントについて解説していきたいと思います。

連絡の取れない相続人がいた場合の対処法

相続人に連絡が取れない場合には、以下の手順で対処します。

1. 住所を調べる
2. 不在者財産管理人の選任を申し立てる
3. 失踪宣言の申し立てを行う

住所を調べる

戸籍の附票を取り寄せて住所を確認します。
住所が判明したら、手紙を送って連絡を試みるのが一般的です。
反応がない場合は、実際に訪問して安否や意思を確認します。

不在者財産管理人の選任を申し立てる

相続人の居住がわからず連絡が取れない場合は、家庭裁判所に不在者財産管理人の選任を申し立てることができます。
不在者財産管理人が連絡の取れない相続人に代わって遺産分割協議に参加することで、手続きを進めることが可能になります。
不在者財産管理人による財産管理は、相続手続きに限らず、不在者の所在が判明するか、死亡が確認されるまで継続されます。

失踪宣言の申し立てを行う

不在の状態が長期間にわたる場合は、不在者財産管理を終了させる手順として失踪宣の申し立てを検討することになります。
相続人が7年以上生死不明の場合、家庭裁判所に失踪宣言を申し立てることが可能です。
失踪宣言が認められると、相続人は法律上死亡したとみなされ、相続手続きを進めることができます。

注意するポイント

連絡が取れない相続人がいる場合、注意すべきポイントは以下とおりです。

  • 勝手な遺産分割は無効になる
  • 手続きには時間と費用がかかる

勝手な遺産分割は無効になる

相続人全員の合意がないまま遺産分割を進めると、その手続きは無効と判断されます。
一部の相続人のみで取り決めたとしても、法的には全員の関与が必要とされるため、無断での手続きは避けましょう。

手続きには時間と費用がかかる

不在者財産管理人の選定や失踪宣言の申し立てといった手続きは、一定の期間と費用を要します。
必要書類の収集や家庭裁判所の審理なども含め、解決までに時間がかかる可能性があることを十分に考慮しておくことが重要です。

まとめ

今回は相続人と連絡が取れない場合の対処法と注意すべきポイントについて解説していきました。
放置すると相続手続きが進まなくなる可能性もあるため、早めの対応が大切です
スムーズに進めるためにも、早めに弁護士への相談を検討してみてください。

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