借金の負担を大幅に減らす個人再生の手続きでは、住宅ローンを返済中のご自宅を手元に残せる可能性があります。
本記事では、個人再生後の住宅ローンの返済と手続きの流れについて解説します。
個人再生後の住宅ローン返済を継続する方法
個人再生でご自宅を手元に残して返済を継続するためには、住宅資金特別条項という特例を利用します。
この特例は、住宅ローンだけは従来通り全額の返済を続けながら、消費者金融やクレジットカードなどの借金のみを大幅に減額する制度です。
一般的に、住宅ローン以外の対象債務は、元本の総額に応じて5分の1から最大10分の1程度まで圧縮されるため、毎月の生活費に大きな余裕が生まれます。
住宅資金特別条項を利用した場合、住宅ローンの残高自体が減額されることはなく、毎月の返済額やボーナス払いの設定は原則としてそのまま引き継がれます。
特例を利用してご自宅を守るためには、住宅ローン以外の担保が設定されていないことや、将来にわたって継続的な収入が見込めるなどの要件を満たさなければなりません。
再生計画の認可後にローンを滞納すると特例の適用が取り消される危険性があるため、減額された他の借金と無理なく両立できる現実的な資金計画を立てることが大切です。
個人再生後の住宅ローン返済の手続きの流れ
住宅資金特別条項を利用して住宅ローンの返済を継続するためには、借入先である金融機関と事前の協議を行う必要があります。
具体的には、金融機関へ特例を利用する意思を伝えて協議を進めたうえで、必要な書類を揃えて地方裁判所へ個人再生の申し立てを行います。
申し立て後は裁判所から再生委員が選任され、提出した家計簿をもとに生活状況の確認や面接が行われるのが一般的です。
その後は裁判所の主導で財産や収入の調査が進められ、残りの借金をどのように返済していくかを示す再生計画案を作成して提出しなければなりません。
この計画案が債権者から反対されず、裁判所から認可された段階で正式な返済がスタートします。
申立てからこの認可が降りるまでには、通常で半年ほどの期間がかかります。
金融機関との専門的な交渉や、裁判所が求める膨大で複雑な書類作成をご自身だけで進めることは非常に難しいため、弁護士に代理人を依頼して進めるのが確実です。
まとめ
今回は、個人再生後の住宅ローン返済と手続きの流れについて解説しました。
住宅資金特別条項を利用すればご自宅を手放さずに借金を整理できますが、住宅ローン自体は減額されないため、これまで通り計画的な返済を続けながら裁判所への複雑な申し立て手続きを行う必要があります。
個人再生による借金の整理や住宅ローン継続の申し立てに不安がある場合は、お早めに弁護士への相談をご検討ください。








東山法律事務所(大阪府大阪市/北区)|個人再生後の住宅ローン返済と手続きの流れ