協議離婚

東山法律事務所(大阪府大阪市/北区)|協議離婚

  1. 東山法律事務所 >
  2. 離婚問題に関する記事一覧 >
  3. 協議離婚

協議離婚

 民法763条は、「夫婦は、その協議で、離婚をすることができる。」と定めています。
 協議離婚は、離婚の基本形であり、離婚全体の9割弱が協議離婚に拠る離婚となっています。
 日本における協議離婚は、単に当事者の届け出のみで離婚が成立する制度であり、世界でも珍しい特殊な制度だとされています。

 協議離婚が成立するためには、①当事者の離婚の合意と②離婚届の提出(民法764条、739条)が必要です。また、夫婦の共同親権に属する未成年の子供がいる場合には、さらに③協議による親権者の指定(民法765条1項、民法819条1項)が必要となります。

①離婚の合意
 民法上の規定はありませんが、当然必要だと考えられています。
 この離婚の合意とは、離婚届を提出する合意であるとされています。つまり、実際には離婚する意思のない離婚、例えば、氏変更ための協議離婚や、生活扶助を受けるための協議離婚も許されると考えられています。
 また、離婚の意思は、離婚届の作成時だけでなく、提出時にも必要だと考えられています。したがって、離婚届の提出時に既に離婚の意思がなくなっていた場合は、離婚届は無効となり、離婚も無効となります。

②離婚届の提出
 民法は、婚姻届出の規定(民法739条)を離婚届に準用しています。(民法764条)
 したがって、離婚は、戸籍法76条の定めるところにより届け出ることによってその効力を生じます。夫婦間に離婚の合意が成立しても届出がされない限り、協議離婚は成立しません。
 また、離婚の届出は、その離婚が民法739条2項および819条1項の規定その他の法令に違反しないことを認めた後でなければ、受理されません(民法765条1項)。
 もっとも、これらの違反があるにもかかわらず、離婚の届出が受理された場合には、そのために離婚の効力が妨げられることはありません。(民法765条2項)

③親権者の指定
 当事者の共同親権に服する未成年の子がいる場合には、協議による親権者の指定が必要となります。(民法765条1項、819条1項)
 未成年の子がいるにもかかわらず、離婚届に親権者の記載がない場合には、当該離婚届は受理されません。もっとも、前述の通り、離婚の届出が受理された場合には、そのために離婚の効力が妨げられることはありません。

東山法律事務所が提供する基礎知識

  • 遺言作成

    遺言作成

    ■遺言とは 遺言は、被相続人の最終的な意思表示となり、法定相続分よ...

  • 裁判離婚

    裁判離婚

     裁判離婚とは、当事者の離婚の訴えに基づく裁判所に判決によって成立...

  • 少年事件

    少年事件

    少年事件は、20歳未満の未成年が、万引きや自転車泥棒などの犯罪を行...

  • 審判離婚

    審判離婚

     調停が成立しない場合、当事者は離婚訴訟をすることができますが、離...

  • 面会交流権

    面会交流権

     面会交流とは、監護者がいるために子を看護していない親権者、または...

  • 住宅ローン

    住宅ローン

    離婚時には共有財産を分割する財産分与が行われます。その共有財産には...

  • 【大阪の弁護士が解説】親が連帯保証人でも相続放棄は可能?

    【大阪の弁...

    親が連帯保証人になっていた場合、亡くなると連帯保証債務は、相続人...

  • 個人再生をすると保証人にはどんな影響がある?

    個人再生を...

    個人再生とは、裁判所を利用して、借金返済不能である債務者が負担し...

  • 財産事件

    財産事件

    財産事件には、以下のようなものがあります。 ・窃盗(万引き) ・...

東山法律事務所の主な対応地域

大阪府大阪市北区、中央区、西区、福島区

ページトップへ