離婚の話し合いが思うように進まないとき、調停という手続きが必要になる場合があります。
とはいえ、家庭裁判所と聞くだけで「大ごとになってしまうのでは」と不安になる方も多いのかもしれません。
実際のところ、離婚調停は裁判とは異なり、夫婦の対立を和らげながら話し合いによる解決を目指す制度です。
今回、初めて離婚調停を検討される方へ向けて、手続きの全体像や必要な費用などを解説いたします。
離婚調停の流れ
離婚調停は、家庭裁判所での話し合いを通じて離婚問題を解決していく手続きです。
大きく分けると、以下のような流れで進みます。
①申立て
②調停期日
③調停成立または不成立
それぞれ確認していきましょう。
①申立て
離婚を望む側が、家庭裁判所に申立書や必要書類を提出してスタートします。
原則として相手の住所地を担当する家庭裁判所に申立てますが、お互いの合意があれば別の裁判所でも問題ありません。
申立ての受理後、裁判所が第1回の期日を調整します。
②調停期日
最初の調停では、調停委員から進め方の説明を受けた後、夫婦それぞれ個別に事情を聞かれます。
1回にかける時間はおおむね2時間程度で、その中で1人あたり30分ずつ話す形が一般的です。
DVやモラハラなどで相手と顔を合わせたくない場合には、事前に申し出ることで、待機場所を分けたり出入り時間をずらしたりといった配慮を受けられます。
多くの場合、1度の調停では結論が出ません。
月に1回ほどのペースで期日が設けられ、3〜5回程度行われるのが一般的です。
③調停成立または不成立
話し合いがまとまり、双方が合意できれば「調停成立」です。
調停内容をまとめた調停調書が作成され、それに基づいて離婚届を提出します。
一方、意見がどうしても合わない場合や片方が欠席を続けた場合、また申立人が途中でやめたいと申し出た場合には「調停不成立」となります。
不成立の場合は、離婚訴訟を提起することが可能です。
離婚調停にかかる費用
自分で進める場合と、弁護士に依頼する場合に分けて見ていきましょう。
自分で進める場合
自分で進める場合は、合計で数千円程度が相場です。
申立書に貼る収入印紙が1,200円、そして裁判所からの郵送に使われる郵便切手代がかかります。
添付する戸籍謄本(全部事項証明書)が1通450円ほどです。
住民票や不動産の登記事項証明書など、裁判所から求められる資料の取得費用、裁判所までの交通費などの実費もかかります。
弁護士に依頼する場合
弁護士に依頼する場合は、事務所ごとの基準によって金額が変わります。
相談料は30分5,000円程度、着手金は20万〜50万円程度、解決時の報酬金は離婚が成立した場合で20万〜50万円程度が目安です。
財産分与や慰謝料など金銭面の成果が出たときは、その獲得額に対して成功報酬が加わる設計が基本になります。
まとめ
離婚調停は、第三者が間に入って話し合いの着地点を探していく制度です。
申立てに必要なお金は数千円程度と大きな負担にはなりにくく、自分で進めることも可能です。
ただし調停では、財産分与や親権など多くの重要な決めごとがあり、準備不足のまま臨むと納得のいかない結果になることもあります。
不安がある場合は、弁護士に相談することをおすすめします。








東山法律事務所(大阪府大阪市/北区)|【離婚調停の基礎知識】流れと費用について解説